(廊下を歩いていく邪武。)

(ジュネと出会う。)

邪武 「ジュネ」

ジュネ 「…怒らないの?」

邪武 「オレのせいなんだ…」
    「それから、積もり積もった全部のせい」

    「それよりお前、本当にいいのか?
     あいつに……言わなくて」

ジュネ 「気にすることは無いさ
      自分で決めたことだもの」
     「あたしはね、今のままの関係を
     守ることを選んだの
     自分のものにならなくても、
     彼が幸福ならそれが一番いいの」

     「でも、多分女にとって
      それは本当の恋とはいわないって
      気付いたの」

邪武 「玉砕覚悟で打ち明ける度胸がなければ、」
    「そうせずにはいられなくなる程でなければ、」
    「それは好意や愛情であっても」
    「”恋愛”じゃないってことか―――」

ジュネ 「よくわかってるじゃない」

邪武 「まあな。」


(深夜の城戸邸。)

(眠っている瞬。)

(邪武の部屋。)

(窓辺に立って夜空を眺めている邪武。)

邪武 ―――あいつは、ホンモノだ…
    ―――オレなんかのどこがいいのか
         わからねえけど

瞬 ―――君のことが好きだ

邪武 ―――応えたい…
    ―――でも…

    ―――どうすれば、自分を許せる?

         オレには、何が出来る?

(空に流星。)
邪武 ―――オレには、何が…

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